現金を入れた後、迷う手間もかけずに、ボタンを押す。反応して点滅する。
がたん、ごとん、馴染みの音と共に、下の口から飲料の缶が出て来た。
此処までは、いつもの通り。
その後が問題。
缶の表面に、墨痕淋漓と、墨で大書された二文字。
“小吉”
プルリングを引き開けながら考える。
『其処の自動販売機では、占いが出来る。』
各種サービスの一種と、思っていたが、中身は普通に飲めた。
「それも、おみくじとはね。」
一回120円~150円前後と言うのは、高いのか安いのか。それより、占い結果が書かれた缶をどうすれば良いのだって?
『ゴミの分別にご協力お願いします。』
辺りを見回してから、空缶専用のゴミ箱へ、ぽい。
やれやれ、小吉とはね。
* The End *
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